唯我独論

ルアー・フライフィッシング、気象等に関する独論を綴る

テイリング

海外のシャローフラットでのフライフィッシングは、難易度も高く楽しいのは間違いない事実である。見える魚にキャストしてリトリーブしてフッキングしてオマケにファイトも良いとなれば堪らない魅力である。しかし、まずは魚を見付ける事が難しく、そして正確にクイックにキャストできる技術が必要不可欠であるのは想像に難くない。そんな楽しいシャローフラットでのフライフィッシングが数年前から日本各地で開拓され、現在では確立されつつある。代表的なのは静岡県浜名湖での黒鯛・キビレだろうか。他にもボートからだが東京湾の黒鯛もターゲットになっている。残念ながら、両者ともボート代やガイド代が必要となってしまうポイントが主なようで、今後も貧乏人には手が出ない釣りになってしまうかもしれない。そこで、私が10数年前に開拓して激烈楽しい思いをしたものの、地形の変化でやむなく中断し、その後ポイント開拓していなかったものの、最近別のポイントを発見し楽しんでいる、貧乏人のボーンフィッシュとパーミットの釣りを紹介したいと思う。

ステージは大河川のシャローフラットである。川は蛇行していれば必ずシャローが存在するし、近年では無駄な護岸工事や河川改修の影響等で土砂が流出・堆積し川全体が浅くなっているのは全国的な傾向ではないだろうか。よって昔よりも川にはシャローフラットが発生しやすくなっているのではないかと思う。ただ規模は河川のキャパによりますが。

狙う魚はニゴイと鯉であります。両者とも通常は底に住んでいる生物を食べている魚であるので、食べる時は底を口でホジホジして食べるのである。つまりこの動作がシャローで行われ尻尾が水面から出るのがテイリングである。潮の影響を受ける場所ならば、干潮時に散策してみると良く判る。生息数が多い場所は穴が無数に掘られているので、希望が持てるということだ。

f:id:mi0911:20140602215013j:plain

使うフライはダンベルアイ・キールゾンカーです。カラーはオレンジ・赤系のみ。要はミミズ・ボッタ系のイミテートということです。

ボーン(ニゴイ)は好奇心旺盛なのでリトリーブにチェイスしてきてバイトしますが、パーミット(鯉)はテイリングしている目の前にフライを落としてあげることが最大のキモとなる。特にパーミットのテイリング時間は短く、キャストをキメること自体がかなり難易度が高いと断言しよう。

f:id:mi0911:20140531105738j:plain

黒鯛やキビレは大きくても50センチ程度ですが、上の写真の鯉は80センチです。重さだと何倍になるのでしょうか。バッキングまで引き出してくれる黒鯛は少ないでしょうが、こいつらはほぼ確実に引き出してくれます。

狙い方が同じなら楽しみのレベルも同じです。ならばこの迫力ある魚体を狙うのに、安価かつ自力で開拓する方がもっと楽しいのではないでしょうか?